「どうしたんですか?そんな顔して、誘ってます?」


   「ワオ、君には泣き顔すら誘ってるように見えるの?」


   「あ。やっぱり泣いてるんですか」





   
ずぶぬれのひばり。






   「違う」

   「けど、さっき自分で・・・」

   「うるさい。死ねば?」



   突然、僕らのアジトに来たと思えばコレだ。

   何かあったのは間違いない。

   けれど、きいていいものか・・・



   「何みてんの。」

   「いえ。・・・かわいいなァとw」

   「死ねよ」

   「嫌ですよ」

   「きかないの?・・・きいてほしいんじゃないからね」

   「おや、ツンデレですか」



   少し苦笑しながら、思う

   こんなかわいい人が、どうして僕のものじゃないんだろうと。

   力づくでもよかったのに、どうして手に入れないのか、と。

   簡単だ、僕はこの人の「心」ごとほしいから。



   「きくの?きかないの?」

   「・・・ききますよ?愛しいあなたの声ですし。」

   「・・・あのね・・・・・」



   おや、いつもなら「死ね」とか言われるのに。

   すごく嫌な予感がする。きいてはいけない。そんな気がする。




   「ぼく・・・山本に・・・・フラれた」


   「・・・・え?」



   ほら、やっぱり聞いちゃいけなかったんだ。


   もうこれで君への想いは、止まらなくなるから。








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  鶫サンからの素敵な頂き物です!!
  ムクヒバ・・・ムクヒバ→山?どっちだろ。
  
  素敵なムクヒバ(?)小説、あざっしたァ!!