「ほらヒバリ、あーん♪」




     今の状況について、誰かに説明してもらいたい。








     「・・・なんのつもり?」


     「なんのって・・・・・・ポッキーゲーム?」

     「君、死にたいの?」




     勝手に応接室に入ってきた山本が何をするかと思えば、これだ。
     突然目の前に突き出された棒状のお菓子、つまりポッキー。
     何だと問えば、「ポッキーゲームしよう」なんて、ふざけてるとしか思えない。



     「大体、ポッキーゲームって」

     「あれ?もしかしてヒバリ、ポッキーゲーム知らない?」


     そっちを聞いてるんじゃ無いから。


     「何で僕がやらなきゃいけないのか、ってこと」


     「え?俺がやりたいから?」



     本当に咬み殺してやろうかコイツ。
     この自己中め!(人のこと言えないけど)



     「なぁヒバリやろーぜ?ほら口あけて」

     「やらない。帰れ」

     「ええー!せっかくポッキー用意したのに」



     知らないよそんなの。
     勝手に持ってきたくせに。

     ていうか、さ。



     「学校に菓子を持ってくるな」

     「え、ダメ?」

     「ダメ。ほら没収だよ」


     と、ポッキーの箱を取ろうとしたが避けられる。
     ちょっと、避けないでよ。
     違反だし、僕はゲームをやるつもりは無いんだから。



     「よこせ」

     「ええー・・・・」

     「・・・・応接室の出入り禁止に・・・」


     「分かった、渡すから!ほら!」

     「まったく、最初から渡せば――ん、」



     は?何コレ、口になんか・・・・。・・・・・・・!


     ポッキー咥えさせられた!!



     「ちょ、ふざけないでくれる?」


     「じゃ、いっただっきまーす♪」



     何勝手に始めてんのちょっと1
     さくさくとコッチ進んで来ないでよ!


     ていうか、顔近・・・ッ!


     「(ああもう・・・ッ)」


      ポキッ


     「ああー!!!」

     「ふぅ・・・・」


     噛み切ってやった。
     何も大人しくさせる気はないしね。(ちょっと焦ったけど!)


     「何で噛み切っちゃうかなぁー・・・」

     「うるさいよ」


     残ったポッキーを咥えたまま言う。
     あー、この残りどうしよう。
     このまま食べるのも、なんかな・・・。
     (だってアイツが口つけたとこも残ってそうだし!)



     「・・・ヒバリぃー」


     「今度は何、」



     パクッ

     ちゅ。



     「は・・・?」



     何?
     今、何された?


     僕がさっきまで咥えてたポッキーの残りは、山本の口の中に移動していた。
     それを見て、何をされたか気付いた。


     キスされて、ポッキーも盗られた・・・・!

     (いや別にポッキーいらないんだけど!)




     「ごっそーさん♪」


     それだけ言って、山本は応接室から去っていった。


     ちょ、え?
     何で、キス?

     それに、何で

     何で



     (こんなにドキドキしてるんだ、僕・・・!)




     
ポッキーゲームの行方
                    (とりあえず、アイツは明日咬み殺そう)




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   涼永サマに無理矢理貰ったネタ、「ポッキーゲーム」。
   どうやってそんなシチュまで行けばいいんだ!って言ったら、

   「もっさんが無理矢理とか・・・?もっさんならやりかねないよ・・・?(笑)」

   そんなんでいいの?ていうか君はもっさんを何だと思ってるんだ!
   その通りに書いたけどね!(笑)


   07.11.12