・・・暇だ。





              沖田の休日







       暇暇ヒマひま・・・




       ・・・・・・はぁ〜・・・。


       せっかくの(無理矢理とった)非番だというのに。


       暇すぎてつまらないなんて。



       近藤さんはストーカーだし、

       山崎はミントンやってるし、


       土方さんは・・・・・・仕事か。

       仕事中でなければ襲撃しにでも行ったのに。



       ああ、暇だ。

       こんなこと言ったら、仕事中の隊士たちに睨まれるかな。(怖くないけど)


       せっかくとった休みなのに、寝てばかりじゃぁ勿体無い。


       外でも行くか。










       「あれ?沖田クンじゃん」


       「あ。万屋の旦那じゃないですかィ」



       奇遇ですねィ、なんて。

       実際はそうでもないけど。




       「あれ?私服?」


       「ああ、今日は非番なんでねィ」


       「ふーん」



       そういえば、隊服以外で会うのはあまりない。




       「じゃあ沖田クン、これから暇?」


       「ええ、まあ」



       ものすごく、とは言わないでおこう。

       何かムカつくから。



       「ちょっと付き合ってよ」


       「別に良いですがねェ・・・何処に?」


       「・・・えー・・・・・・」



       決めてなかったのかよ。



       「んー・・・、じゃあ沖田クンが決めて」


       俺が?

       ・・・そういえば、まだ昼飯を食べてなかったなぁ・・・



       「それじゃ、どっか食べに行きませんかィ?」


       「え。・・・俺、金無いよ?」


       「それぐらい、奢りまさァ」



         ガシッ


       「マジで!?」

       「え、あ、はぃ・・・」



       何故だろう。

       いつもは死んでいる目が光り輝いて見えるのは。

       幻覚?錯覚?


         ガバァッ


       「ぅわっ!?」

       「沖田君大好き〜愛してる〜ww

       「はぁ・・・ドウイタシマシテ」


       現金な人だなぁ。

       奢ると言っただけで抱きついてくるなんて。


       それより、とりあえず飯・・・



       「何してんだコラ」



       「げ。」

       「は?」




       何?てか誰?

       何か聞き覚えのある声が―――あ。



       マヨ・・・じゃなかった土方さんじゃないですかィ」

       「今マヨって言った?なあ今マヨって言った??」

       「気のせいじゃないですかィ?まったく土方さんは自意識過剰なんだから」


       あやうく本音が出るとこだった。
(ちょっと出てたけど)


       「あれ〜?多串くんじゃ〜ん。何してんの〜?こんなとこで」
 
       「テメェには関係ねえし俺は多串じゃねえ!それより何で総悟に抱きついてんだよ!!

       「それこそ多串くんには関係ないでしょ。」



       は?何で俺のこと?

       俺が一番関係ないじゃん。

       勝手に話進めんじゃねえよ。



       「二人とも――仲良いですね


       「「何でそうなる!?」」

       「あれ、違うんですかィ?」

       「「全然違う!!」」


       そんな息ピッタリで言われても。


       「兎に角!総悟から離れろ!!」

       「だーかーらー、多串くんには関係ないでしょ!」


       「関係ある!総悟は俺のモノだ!!


       「ハァ?」

       「なっ!そうなの?沖田クン!?」


       「まさか。」

       「へー、だってさ。じゃ沖田クンは俺のだから♪

       「いや、それも違いまさァ」


       というか、


       「何で俺のことで言い争ってんでィ?」



       ・・・・・・


       「総悟・・・」「沖田クン・・・」

       「「わからないの(か)?」」

       「???」


       言われてないのだから、分かるわけないじゃないか。

       何でそんな呆れた顔されなくてはいけないんだ。



       「それより旦那、飯は――?」


       ・・・って、

       何でまたそんなに目が輝いてるんですかーぃ?

       そんなに食べたいのか、飯。

       俺は食いたいけど。



       「そうだね、こんなのほっといて食べに「ちょっと待て」

       こんなのって・・・。確かにそうだけど。


       「総悟、コイツと食べに行くつもりか・・・?」

       「?まあ。昼飯食ってないし」

       「俺も行く」


       「は?何言って―「良いですぜ」って沖田クン!?


       このまま言い争って、食べるのが遅くなるくらいなら。


       「そのかわり、俺と旦那の分は土方さんの奢りで。

       「ハァ!?総悟はともかく、何でコイツの分まで――!」

       「もともと旦那の分は俺が奢るはずだったんでィ。」


       「それともやっぱり、来ないんですかィ?

       「・・・奢らせて頂きます。」



       よし、高いものばかり食べよう。

       そして土方さんの財布を空にしよう。




       「じゃあ、其処の(高そうな)店で――」













       「テメッそんな甘ったるいモン食ってんじゃねぇ!!」


       「黄色いモノ食ってる人に言われたくないんだけど!!」


       「んだとゴルァッッ!!」





       そんな二人の間に居る沖田は、

       気持ち悪くなって あまり食べられなかったらしい。









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       沖田の口調、分かんねぇ!銀さんも!

       なんかもう、誰コレ?みたいな口調になっちゃったよ・・orz