「ヒバリー・・・アレ?」



     「・・・・・・何」






     お昼寝






     「なぁ、ヒバリ」


     「だから、何?山本武」



     「もしかして、寝てた?」


     「そうだけど」



     眠い。
     中途半端なところで起こされたから、余計に。
     だから自然に声が不機嫌なものになる。気にしないけど。



     「で、何の用?済ましてさっさと出てけ」


     そうじゃないと僕が眠れないから。


     「や、特に用は無いんだけど

     「そう、じゃあ出てって」

     「ええっ、酷くねぇ!?」


     「僕は今眠いんだよ」


     「寝ててもいいぜ?」



     ・・・・・・・・・。
     分かってない、コイツ。
     他人が近くにいて、しかもソイツが煩いやつなのに眠れるわけ無いだろう。


     「君がいると煩くて眠れない」

     「えー・・・、頑張れ?」


     ちょっと。頑張れって何。
     せめて静かにしてようっていう気遣いは無いわけ?
     まあ、出来るとは思わないけど。



     「とにかく、帰れ」

     「えー、俺今日はヒバリと一緒に帰ろうと思ってんのに」

     「ねえ本気で怒るよ?」


     コイツもうトンファーで殴っちゃっていいかなあ?


     「あ、そうだ!」


     「・・・何」




      グイッ


     「っ!」


      ボフ


     ・・・は?
     え、ちょっと何コレどうなってるの?
     ボフって何・・・・・・え。


     「コレで寝ればいいだろ?」



     な ん で 膝 枕 ?




     「――ちょっと」

     「ん?」

     「何でこうなるわけ?」


     「何でって、この方が寝やすいだろ?」


     「寧ろこっちの方が寝づらいんだけど」


     「そーか?」


     普通この状況で寝れないから。


     「ほら、ヒバリ疲れてんだろ?時間経ったら起こすからさ」


      ぽふぽふ・・・。


     「――〜〜ッ」


     ああもう、本当に 調子が狂う。

     (何で大人しく頭撫でられてる(?)んだろう・・・)










     で、さ。

     やっぱり寝れないんだけど。


     「ハァ・・・」

     本当、何でこんなことしてるんだろう。
     静かだから微妙に居心地悪いし。

     ・・・・・あれ?

     静か?



     「ねえ」

     「・・・・・・・・・。」

     「ちょっと」


     「・・・・・・・・・・・・・・・・・グゥ。」



     ・・・・・・・・・・。

     寝てやがるコイツ!



     「ちょ・・・ッ」


     「んー・・・・・・ヒバリィ」



     「!!!!」


     ・・・・・・ッ
     不覚だ・・・。

     寝言で呼ばれて・・・・・驚くなんて。



     「んー・・・・・・。・・・・・zZ」


     「・・・・・・ハァ」




     まあ、もう暫くだけ。

     もう暫くだけなら、この状態でもいいか・・・。




     (器用な奴。痺れないのかな)

     (ていうか起こすって言ったくせに、これじゃぁ逆じゃないか)









・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   鶫サマに「何かネタ!てかお題!!」等とせがんだら、
   「じゃあ『お昼寝』で」って返ってきたヤツです。
   お昼寝・・・?とか思いながら書きました。
   雲雀が寝てるのを書こうとして、途中で、
   「雲雀って少しの物音で起きるじゃん!」みたいな感じに。忘れるなよ自分。


   07.10.30