アイツが来る。
     いつの間にか毎日来るようになって、そのまま居ついている、アイツが。
     ・・・来るのを拒まなかったことは無いけど。



     「ヒーバリ!」
     ほら来た。煩く喚いて騒いで帰っていくアイツ、山本 武が。
     「また君?よく飽きないね。」
     毎日毎日、物好きな男。
     「ヒバリに飽きることなんてないぜー?」
     「そっちじゃない」
     鈍く光るソレを僕は取り出して、毎日毎日、
     「殴られるのが、だよ」
     君のことを。




     「・・・ってえぇ〜・・・」
     「やっと起きたの?」
     もう夕方だよって言えば、また騒ぎ出す君。
     どうせ部活中に抜け出して来てたんだろう。
     「やっべ・・・部活こっそり抜け出してきたのに」
     ほら、ね。いつの間にか君のことを分かるようになってしまった、僕。
     今ならまだ部活やってるんじゃない?って。
     「えー・・・・・・あ、ヒバリー」
     まだ何かあるの?って、振り向く。
     振り向いて、



     「・・・んぅ・・・・・・ッ!?」


     何をされているのか、一瞬理解できなかった。
     これ、は・・・・・・・
     「ふぅ・・・っ、ん、ぁ・・・・・ッ」
     キス、されてる。
     しかも深い、舌の・・・息苦しいやつ。
     「ヒバリ・・・・」
     手が、下へと降りてくる。
     「っん・・・!ゃ、め・・・・・・・!!」
     「・・・・・・・・・。」
     と。手と、
     「っふ・・・・・・・・・」
     唇が離された。
     唇と唇の間で、銀色の糸が繋がっている。
     「・・・ゴメン、俺・・・・・・」
     何を言われるんだろうって、らしくもなく僕は身構える。
     手は少し震え、頬も少し赤くなっているであろう、僕。


     「 部活、行くから 」

     それだけ言って、走って僕から、応接室から去っていく君。



     
僕は何を期待していたんだろう・・・?


     頬の熱は引かないまま。









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   文芸愛好会中での製作作品。
   お題は「Dキスで、18禁並みにエロく」。
   ・・・スンマセン、無理でした。特にエロ。
   一枚に収めたので、結構短い。


                070913