女装とか猫耳とか微エロとか駄目な人は回れ右で!!





























     いくら風紀委員長である僕だってね、避けられない攻撃はあるんだよ。

     そう、例えば



        カキーン


     バリンッ

     バゴッッ



     室内でいきなり後頭部に向かって野球ボールが飛んでくる、とか。






     
かわいいヒト。






     ・・・・・、頭が、痛い。



     「・・・・ハッ」


     「あ、ヒバリ起きた?」


     「山本・・・・・」



     何で風紀委員でもない山本が、放課後の応接室に?
     それに、何で僕は応接室のソファに寝ているんだ?

     ていうか、



     「何か後頭部が痛いんだけど・・・」


     「あはは・・・・わりぃ、ヒバリ」


     俺のせいだわ、とか笑ってる山本。
     訳わからないんだけど。


     「どういうこと?」


     「いやー、部活しててさ、まあホームランを打っちゃって・・・ヒバリに当てちゃった?」


     簡素すぎない?その説明。


     「で、ヤベー応接室の窓割っちゃったー・・・とか思いながら此処来たらヒバリが机に突っ伏してんだもんなーびっくりだよ」


     僕の方が吃驚だから。
     まさか室内にいて野球ボールが飛んでくるなんて、普通は思わないよ。



     「で、大丈夫かヒバリ?」


     「・・・・・・痛いに決まってるでしょ」


     とりあえず、起きよう。
     そう思って上半身を持ち上げたら、身体の上にかかってた学ランが床に落ちた。
     落ちて、自分の着ている制服が見えた。

     ・・・・見えたんだけど、



     「何、これ」



     今の格好、セーラー服。

     
何 で 僕 が 、 セ ー ラ ー 服 な ん て 着 て る わ け !?


     「いや、せっかくヒバリが寝てたからさー・・・つい」


     「つい、着せるなっ!!」


     ていうか、え、ちょ、何コレ、

     何か、スカートの裾から黒くて長いものが、出てるんだけど・・・!



     「まあまあ、似合ってるぜ?セーラー服と猫耳しっぽ!」


     コイツ・・・・!
     咬み殺してやろうか・・・・・っ



     「やっぱヒバリは黒猫だよなー」


     「ッ、咬み殺すっっ!」

     「おっと、危ねっ」


     ちょっと、避けないでよ!


     「あ、パンツ見えそ」

     「ッ!!?」


     そういえばスカートなんだった!
     ああもう、何て動きにくいんだ、コレ!

     うわ、(スカートのせいで)変な体制とったから、倒れる・・・!



     「うお、」


     ドサリ



     ・・・・・・・・・えっと。
     何でだろう。いや、スカートと山本の変な発言のせいなんだけど。

     何で、山本にソファに押し倒されている状態なんだろう・・・!



     「ヒバリ、顔赤いのなー」

     「・・・ッ、うるさいよ」


     「かわいい」



     今、何ていったコイツ!
     かわいい?何が?え、僕が?
     かわいいって何。男がかわいいって言われても嬉しくないよ!
     て、ちょっと山本!なんで顔近づけてるの・・!



     「ヒバリ・・・・」


     耳元で言われて、背中のあたりがゾクッとした。



     ガチャッ


     「雲雀君!遊びに来ました、よ・・・・・・・!!」


     「「!」」


     「おい骸、さっさと入れよ!雲雀さーん、遊びに来ましたぁ・・・・・!!!」


     「ツ、ツナ・・・・・・」



     六道 骸と沢田 綱吉・・・・・・。
     風紀委員でもないくせに、勝手に入って・・・ていうか骸は他校生のくせに・・・じゃなくて!
     こんな時に、いや微妙に助かったけど(襲われかけてたし)、

     よりによって、コイツらに、


     こんな姿(セーラー服と猫耳しっぽ)を見られるなんて!!!



     「雲雀君、その格好は!?」


     「つーか山本、何やってるの!!?」



     ベリッという音がしそうなぐらい強く、山本が僕から引き剥がされた。
     それは嬉しいんだけど、そのせいで僕の格好がさっきよりもよく見えるようになってしまった。


     「雲雀さん!山本に何もされてませんか!?」


     「ははは、まだ何もしてないぜー」


     「まだって何ですか、まだって!」



     「されたんだけど、この格好に」



     一瞬の沈黙。
     そしてまた騒ぎ出すヤツら。



     「山本!雲雀さんにこんなことして・・・・よくやった!」

     「そうですよ、雲雀君にこんな破廉恥な・・・・・グッジョブ!」


     「ちょっと。心の中身も混じってるんだけど。」


     ダメだこいつら。頭の中が同レベルだ。


     「雲雀さん・・・似合ってますよ!お持ち帰りしたいぐらい!!」


     「止めてくれない」


     「雲雀君、襲っていいですか!?」


     「「ダメに決まってるだろ!!」」



     ああもう、さっさと帰ってくれないかなコイツら。
     僕もう帰りたいんだけど。


     「ねえ、僕の制服は?」


     「何言ってんだヒバリー、今着てんじゃないか」

     「死ね」


     ひでー、とか言って笑ってる山本。
     酷いのはどっちだ。人が寝てる間に勝手に・・・!


     「冗談言ってないで、さっさと返してくれる?僕が帰れないでしょ」


     「えー、そのままで俺と帰ろうぜー?」

     「ダメですよ、雲雀さん。山本なんかと一緒に帰ったら襲われますよ!帰るなら俺と!」

     「いえ、ここはやっぱり僕と!」

     「お前ら帰れよ」


     どうして会話が成立しないんだろう。ていうか骸、なんか鼻血出てない?
     本当、制服返してよ。



     「返せ」


     山本の目の前まで行き、睨みつける。


     「(・・・セーラー服、猫耳、しっぽ・・・上目遣い、赤い顔・・・・・・)」


     「ねえ」


     
「ヒバリかわいー!」


     「ッ!!!?」

     
「「あ―――!!」」


     ちょ、何で抱きつかれてるの!?
     二人とも、叫んでないで助けろよ!


     「っ、離せ!」


     「あーもー、ホントたまんねぇー・・・」

     「んっ」


     「なっ!?」 「山本!!」



     キスされた!!
     山本に・・・ていうかいきなり!!

     しかも、


     「ん!?んぅぅーッッ」


     舌 入 れ て き や が っ た !!
     何コレ・・・苦しいし、何か変!べろ!!


     「ふぁ・・・・・・」


     「・・・さて、と」


     山本が怒りとか驚きとか通り越して唖然としてる二人に向かう。


     「二人とも、邪魔だから出てってくれな?」


     そう言って二人を応接室の外まで引きずり出して、鍵をかけて戻ってきた。



     「ヒバリ」


     「っ、うぇ?」



     さっきのキスで頭がクラクラして回らない。
     だから山本の手が腰に回って、僕をソファに押し倒しても、反抗できない。



     「続き、しよっか」





     その後、僕らが・・・ていうか僕がどうなったかは・・・・



     ・・・・・・・・・・・・・・・ご想像にお任せします。(半泣き)


     (ねぇ僕の制服は!?)





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   やっちまった!!しかも何かグダグダ!!
   涼永サンと絵チャで描いたっていうか話したやつで、「書いて!」と言われたんで・・・。
   今思えば、なんつーもんを描いてたんだ自分(笑)
   そしてツナが黒くならなかった・・・・・・。



   07.11.14